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ニュースリリース
2025年7月2日
BSIグループジャパン株式会社(所在地:横浜市西区みなとみらい、代表取締役社長:漆原 将樹、以下「BSIジャパン」)は、株式会社ヤマウラ(本社:長野県 駒ヶ根市、代表取締役社長 山浦正貴、以下「ヤマウラ」)に対し、ISO 19650-1(※1)およびISO 19650-2(※1)に基づいた「一般建物の設計の建築および住宅の設計、施工のための情報マネジメントに関するBIM BSI Kitemark(カイトマーク)」を2025年5月21日に認証しました 。
ISO 19650とBIM情報マネジメントとは
BIM(Building Information Modeling:ビルディング・インフォメーション・モデリング)は、初期設計から建設、保守、そして最終的な廃棄に至るまで、建設資産のライフサイクル全体における情報をデジタルモデリングによって管理する手法です。3次元モデルを含む共通データ環境を活用することで、エンジニア、所有者、建築家、請負業者間のコラボレーションと効率的な情報共有が可能になります。
ISO 19650は、BIMを活用した資産のライフサイクル全体における情報管理のための国際規格であり、BIMレベル2(※2)に準拠した原則と高度な要件が含まれています。この規格への適合は、組織が成熟したBIM運用を実施していることの証明となります。
BSIジャパンのBIM BSI Kitemark認証
BSIジャパンでは、BSI Kitemark認証および検証サービスを通じて、お客様のBIM成熟度を証明するサービスを展開しています。今回、ヤマウラが取得したBIM BSI Kitemarkの認証は、元受け受託組織として、一般建物の設計の建築および住宅の設計、施工の為の BSI BIM Design & Construction Kitemark認証となります。
BSIジャパンのwebサイト 「ISO 19650 - ビルディングインフォメーションモデリング(BIM)による情報マネジメント」の詳細はこちら。
- 注記 -
※1:ISO 19650は、建築及び土木工事に関する情報の統合及びデジタル化、ならびにBIMを使用した情報マネジメントに関する国際規格です。
ISO 19650-1:2018は、BIMを使用した情報マネジメント:概念及び原則
ISO 19650-2:2018は、BIMを使用した情報マネジメント:資産のデリバリーフェーズ
ISO 19650-3:2020は、BIMを使用した情報マネジメント:資産の運用フェーズ
ISO 19650-5:2020は、BIMを使用した情報マネジメント:情報マネジメントへのセキュリティを意識したアプローチ
※2:英国政府は2016年4月以降、中央調達の政府プロジェクトにおいて、建築およびインフラの建設サプライヤーにBIMレベル2での対応を求めています。英国では、BIMの成熟度をレベル0からレベル3までで定義しています。
2016年4月以降、建物やインフラストラクチャーを含む中央調達政府プロジェクトに入札する建設サプライヤーに対して、BIMレベル2で作業することを要求しています。英国ではBIMの成熟度によって、レベル0からレベル3まで設定されています。
ヤマウラのコメント
― 認証取得の目的
当社は、BIMを中核とした建設DX推進において、情報の一元管理と透明性の向上を、最重要課題と捉えてきました。特に、共通データ環境(CDE)の整備と、外部委託業務を含めた情報の標準化は、業務効率と品質の両立に不可欠です。ISO 19650の取得は、こうした課題に対して国際的なフレームワークに則った運用体制を構築し、社内外における信頼性の高い情報連携を実現するための基盤とすべく取り組みました。また、高品質なBIMデータに基づいた業務を展開する企業として、ブランド価値の向上にも寄与することを期待しました。
― 構築による成果、工夫、苦労した点
認証に向けた取り組みを通じて、社内の情報管理フローをCDEと連携させた形で再定義し、業務プロセスに即したガイドライン・テンプレートを整備しました。特に、外部委託時のやり取りでも統一したデータ形式で運用できる仕組みづくりに注力し、データ再修正の削減につながっています。一方で、BIMに関する用語や考え方の社内への浸透、さらには複数部門にまたがる調整作業については、今回の構築過程においても一定の労力を要しました。これらは、BIM活用を全社的に定着させていくうえで、引き続き取り組むべき重要な課題であると認識しています。特に、BIMを日常業務に自然に組み込むためには、現場・設計・管理部門が共通言語と目線で連携できる環境づくりが今後の鍵になると考えています。
― 認証機関にBSIを選んだ理由、また審査の感想
国際的に信頼ある認証機関であるBSI様を選定した理由は、グローバル基準での第三者評価を通じて、社内体制が確かなものであることを客観的に証明したかったからです。また、審査プロセスにおいては、単なる形式的なチェックではなく、実業務に踏み込んだ有益なフィードバックを多数いただき、私たちの体制をさらに磨き上げる契機となりました。特に、情報マネジメント体制の成熟度に対する評価は、今後の継続的改善の指針としても非常に意義深いものでした。
― 構築・認証で良かった点
今回の取り組みを通じて、BIMおよび情報マネジメントを支える基盤を社内に構築できたことが、最も大きな成果であると考えています。共通データ環境(CDE)を軸に情報整理の枠組みが整ったことで、今後の社内外における情報共有や連携の質的向上に向けた足がかりが築かれました。
また、BEP(BIM実行計画)の整備と運用方針の明文化により、プロジェクト間での再現性や共通理解の促進が期待できる体制が整いつつあります。今回の認証取得は、あくまで“仕組みづくりの第一歩”であり、これを起点として、今後はBIMの活用と運用の「実質的な定着」に向けて、社内全体で継続的に取り組んでまいります。
ヤマウラについて
長野県を中心に事業を展開する総合建設会社です。土木・建築工事の請負を主軸に、官公庁・民間両方のプロジェクトを手掛けており、
地域密着型の施工体制と高い技術力が強みです。
また、食品・ヘルスケアなど多角的な分野にも出資・連携を行い、事業ポートフォリオの分散にも積極的に取り組んでいます。
主な特徴:
長野県に根ざした地域密着のゼネコン
官民問わず、医療施設・工場・学校・道路など幅広い施工実績
SDGs・ZEB・BIM等の取り組みにも注力
地方創生・地域活性化の文脈で多くの企業と連携
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