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      サステナビリティ

    GHGプロトコル改定の最新動向と実務への影響を解説

    「算定」から「実証」へ。グリーンウォッシュ排除が迫るサプライチェーン変革

    企業の温室効果ガス排出量算定の国際基準である GHGプロトコル が、現在、大規模な改定フェーズに入っています。

    今回の改定は、単なる算定ルールの見直しではありません。その背景には、企業の気候変動対応を取り巻く環境の大きな変化があります。2004年のコーポレートスタンダード策定以降、GHG算定は主に自主的な情報開示の枠組みとして活用されてきました。しかし近年では、ISSB基準や各国の気候関連開示制度の整備が進み、GHG排出量は投資判断や規制遵守に直結する「財務的に重要な情報」へと位置づけが変化しています。
    また、再生可能エネルギー市場の拡大に伴い、年間の総量合わせによる オフセットと実際の電力系統の運用実態との乖離や、遠隔地の証書購入による排出ゼロ主張や、Scope 3における二次データ依存への懸念など、科学的整合性やグリーンウォッシュの問題も国際的に議論されています。

    こうした背景を踏まえ、現在検討されている改定では、以下の項目の抜本的な見直しを検討しています。

    • Scope 2の時間単位マッチングと供給可能性の厳格化
    • Scope 3の95%カバー要件導入
    • 財務支配力へのバウンダリー統一
    • 物理的排出量と削減貢献(インパクト)の分離報告

    これは、従来の「帳簿上の相殺(オフセット)による辻褄合わせ」から、いつ・どこで発電されたかという「物理的な実態に即した排出削減」と、社会への「削減貢献(インパクト)の証明」を厳格に切り分けるルールへの構造的 転換を意味します。


    この改定は、排出量の数値そのものだけでなく、再エネ調達戦略、サプライチェーンのデータ収集基盤 、連結範囲の設定、さらには第三者保証のあり方にまで影響を及ぼします。算定値の変動やベースイヤー再設定といった実務上の課題が生じる可能性もあります。
    最終化は2027年前後と見込まれていますが、対応には十分な準備期間が必要です。改定の本質を早期に理解し、先手を打つことが、将来の手戻りや想定外コストを回避する鍵となります。

    本資料では、2027年に最終化が予定されているGHGプロトコルの改定について、「何がどのように変わるのか」「企業の実務にどのような影響が生じるのか」を、GHG主任検証人が体系的に整理しています。
    まずは全体像を把握し、貴社への影響を具体的に検討するための第一歩としてご活用ください。