―「内部監査員個人のモチベーション」と「内部監査品質」の向上を目指してー
2021年8月4日、株式会社ナガオカ様が国内初の「BSI ISO 9001 内部監査員 プラクティショナー」資格（BSI監査員資格）をご取得されました。今回の取得のご感想、今後の豊富などについて、品質保証室 片岡様にお話をお伺いしました。
今回BSIをお選びいただき、BSI資格ご取得をお考えになった経緯（きっかけ）を教えてください。
当社は内部監査員が何人かいるのですが、内部監査自体の業務に加えて、自分の部署の改善活動なども、推進しようという役目も担わせています。そのために各部署に万遍なく人を配置するといったようなことをやっているのですが、人事異動や組織が一部変わったりしたこともあって、今年の初めに新たに数名の内部監査員の社内教育をした上で、任命することを実施したのです。
マネジメントレビューを年に2回やっているのですが、3月のマネジメントレビューのときに、「内部監査員数名が追加になったので、これから実際の監査を通じて力量を向上していこう。」と報告したのですが、社長より「内部監査員の社内資格を、今やっていて公的な資格がないのだろうか？そのようなものがあれば、社員のモチベーションが上がるのではないか？」と指摘があったので、実際に調査を始めました。
色々な研修会社などでは、研修修了証や、一部では内部監査員の登録制度などがあるようですが、やはり公的な資格は無く、BSIさんに連絡したところ、トレーニングアドバイザーの村田さんにご対応いただきました。
その際は、BSI資格というものがあるがまだ日本で正式に活動されていない、とのことでしたので一部諦めかけていたのですが、その後すぐに村田さんから連絡を頂いて、「日本でBSI監査員資格を始めるので、どうでしょうか？」と案内を頂き、そのことから今回16名の研修を受け、BSI監査員資格取得を目指す運びとなりました。
今回受講いただいた要求事項解説研修や、内部監査員研修の内容はいかがでしたか。
内容としては要求事項解説研修、内部監査員研修の両方とも、何が要求されていて何が「指針」であるのか、これまでは曖昧なところもあったのですが、すごく明確になりました。
一つは、演習などで監査員として認識しておかなければいけないことがはっきりとしました。
もう一つは、内部監査員の社内講習を私が講師でやったのですが(笑)、私もそのような資格を持っている者ではないですし、講習を受けた内容をそのまま社内に伝えていくなかで、私以外の15名のISO 9001に対する理解度が心配だったのですが、今回このような講習を受けさせていただいたことで、払拭（ふっしょく）できたかと思っています。
印象深かったのは、内部監査員研修中に見るビデオについてです。
（ビデオは）外国人の方だったのですが、そこでやはり具体的な内容が分かったのと、内部監査員の毅然（きぜん）とした態度など、そのような点が非常に参考になったと思っています。
今回担当させていただいた講師についてはいかがでしたか。
要求事項解説研修と内部監査員研修、それぞれ別の講師でしたが、お2人とも丁寧な説明をしていただいて分かりやすかったと思いますし、説明と演習もかなり時間を取っていただき、時間配分も上手くやっていただいたと思います。
ZOOMを利用した“ライブ”オンライン研修はいかがでしたか。
当社は2020年の5月か6月くらいから在宅勤務で、部署完結が原則になり、工場は出ないと仕方ないのですが、オンラインでやると自宅でもできるし、時間的に自由に使えて出社もしなくていいし、我々としては非常に助かっている感じです。
ごく一部の意見ですが、グループ演習の際、同じグループの人との対話が対面の時のようにいかず少し時間がかかり、演習の時間がちょっと足らなかったという意見や、周りの人たちの状況が分かり辛いという意見もありました。ですが、私としては「オンラインで在宅でもこの研修を受けられる、これは非常にいい」ということが、一番のところだと思うのです。
今回ご取得いただいたBSI ISO 9001 内部監査員 プラクティショナー資格をどのように活用されたいですか？
やはりBSI資格という「資格」という名前が付くと、それを取った者のモチベーションが上がっているに違いないでしょう。部員からの報告書にもそのような内容を書いているところもあるし、私自身もモチベーションのところからすると、非常に上がってきて良かったのではないかという気がします。実質としては内部監査自体の質が向上することに非常に期待をしています。
資格の証明書をいただき、それをみんな受け取ったので、さらにモチベーションが上がっているのではないかと思います。受け取ってからの気持ちの変化はまだ聞けていないのですが、自分が想像するにそう思います。
マネジメントレビューのときに社長から言われたのですが、「転職するときも資格があれば役に立つのではないか？（転職は）あまり会社としてはあってほしくはないことですが、そのようなことにも役立つのではないか？」というところもあるのだろうと思います。
実際に、当社の研修報告書に「資格を取ってこれからどうするのか？」といったようなことについて、いくつか抜粋した意見があるのでお伝えしたいと思います。
- 内部監査での不適合は、マイナスのイメージを持っていたけれども、改善のためには探してあげることが重要だと解った。
- 内部監査員の立場で自分の部署の現状を確認して、自分の部署の改善につなげたい。
- 内部監査での着眼点がよく解った。
- 内部監査は粗探しではなく、何が監査基準から逸脱しているのかを、確認することがよく解った。
- 今回取得したのは、QMSなのですが、QMS以外でも自分の企画立案するところを、体系的に今回得られた内容から応用してみたい。
抜粋で何点かとなりますが、このような意見がありました。
今回BSI監査員資格を取得したことにより、内部監査員全員16名の内部監査の質が上がることを期待しています。
