弊社オイルコンのユーザは海外が多く、従来からCEマーキングの自己宣言書を数多く発行していました。自己宣言書作成に必要なテクニカルドキュメントファイル（対象製品の設計、製造にかかわる評価レポート等）は別の認証機関で検証を受けており、その内容はCEマーキングに適合しています。

そんな中、英国のEU脱退が決まり、英国に輸出する際にはUKCAマーキングに対応しなければいけない状況になりました。基本的にはCEマーキングの自己宣言書や試験レポート等の関連資料は、UKCAマーキングにもそのまま活用することができます。社内で今後の対応方法について検討している時期に、丁度BSIのUKCAセミナーに参加をする機会がありました。その際にVerificationサービスについても知る機会があり、BSIの検証を受けることにしました。CEマーキング同様、一度第三者機関の検証を受ければ、今後も自信を持って自己宣言書を作成し、他製品に対する横展開が可能であると考えたのです。

ダイキン工業株式会社 淀川製作所 油機事業部 技術部
兼 テクノロジー・イノベーションセンター
主任技師 山本 純平様、三村 拓也様

我々としては、CEマーキングの自己宣言書作成の手順やフォーマットをそのままUKCAマーキングにも適用したいと考えました。しかしながら、検証の過程でBSIからそれらの変更指示を受け、自己宣言書の内容を変更しなければならない事案がいくつか発生しました。弊社としては、手間をかけたくないため、なるべく変更は避けたいというのが本音です。

困難だったことは、認証機関が異なると同じ記載事項でも解釈が異なる場合があることです。CEマーキングの自己宣言書で問題なかった記述に対して変更指示を受け、対応に悩んでいました。

そんな時、BSIジャパンの担当者が、BSIUK本社との間に入って、弊社の意向を伝えながら妥協点を見つける調整役になっていただき、とても助かりました。

今回認証機関に自己宣言書の検証を行っていただいたことにより、その作成手順や内容について過不足がないか、もしくはその作成において効率化できる余地があるかどうか確認できました。一番大きな収穫は、信頼ある第三者機関の検証を受けることにより、自社の自己宣言書に対する自信が持てるようになったことです。今回の経験は、他製品に対する自己宣言書を作成する際に大いに役立つと感じています。横展開ができることは効率化になり、コスト削減につながると期待しています。

今回、BSIの検証を受けることによって、UKCAマーキングの自己宣言書について、作成過程における過不足やその他効率化できるポイントの洗い出しを行うことができました。また、社内外に弊社の自己宣言書の信頼性をPRする材料にもなったと思います。

英国に本社を置くBSIだからこそ提供が可能な情報（UKCAマーキング等）があると思います。BSIには、関連する規格や規制のアップデート、今後発生する異なる製品モデルの開発の際のアドバイス、もしくは、新たな仕向け先ができた時などその国におけるレギュレーションの情報を期待しています。

今回、専任の担当者（エンジニア）が窓口になってくれ、英国本社との取次も対応してくれたことは大変心強かったです。今後もこのような丁寧なサービスを期待しています。他社にはない安くて速いサービス、それがBSIの価値だと思います。