モバイル機器は、例えば、慢性疾患を持つ患者や脳卒中から回復した患者などの遠隔管理を可能にします。モバイル医療の適用は、医療をも変革しています。例としては、心拍数および血圧を測定する、ECG(心電図)を実行する、インスリンの放出を管理する、患者固有の情報を取得し、放射線量の計算を臨床医に提供し、医師が、スマートフォンやタブレットでX線または他の画像を表示できるようにするアプリを含みます。
機器は、指令で定義される医療目的を持っている場合、医療機器指令の適用範囲に該当します。考慮すべき領域には、次が含まれます:
- 設計、製造、使用に伴うリスクは、理想的には、EN ISO 14971を適用し、総合的な品質管理システムの一部として管理されるべきです。データのインテグリティとセキュリティは、データが無線で送信される場合は、特に懸念すべきです。
- ユーザビリティの適合性は、設計プロセスにおいて整合規格EN62366の要求事項を満たすことにより、最も簡単に実証することができます。機器が家庭用である場合、対象ユーザーのサンプルに対して研究が実施されるべきです。
- ソフトウェア·ライフサイクル·プロセスは、設計プロセスの重要な一部となります。この分野の適用整合規格はEN 62304です。
- 電磁両立性は、開発ライフサイクルの不可欠な部分として考慮されるべきです。電気通信ネットワークに配線され、R&TTE指令の範囲に該当する無線機器および製品は、規格EN301489シリーズが、適用される可能性が最も高いです。
- また、機器が EN60601ファミリー規格に含まれる安全性と基本性能に関する要求事項に適合していることを確認する必要があります。
規制の枠組みと要求事項が、設計プロセスの初期段階で考慮されていない限り、お客様自身が、規制当局の承認を得るためにかなりの追加時間と資源を投資しなければいけない局面に立たされるでしょう。是非、規制や臨床戦略について、BSI にお早めにご相談ください。