スタンダード(規格)が、イギリスのGDP国内総生産の成長において82億ポンド(日本円換算 約1兆5744億円)の貢献
-新たな調査報告書が発行-

2015年7月30日

英国規格協会(BSI)は、イギリス及びイギリスの個別のビジネスに対してスタンダードがもたらす経済的効果についてCentre for Economics and Business Research (Cebr) がまとめた調査報告書を発表しました。本調査は、スタンダードがイギリス経済において継続的に担う重要な役割について、イギリスの貿易産業省(DTI)が行った2005年の調査の更新版です。
※2015年7月29日のレート(£=192円)による。

 

cover

 ・スタンダードは、イギリスの国内総生産(GDP)成長率の28.4%、及び年間生産成長率の37.4%に貢献している(1)

・  スタンダードは、平均してイギリスの年間輸出額増加分の3.2%を支えており、それは2014年においては、61億ポンド(日本円換算 約1兆1712億円)に値する。

・  スタンダードを使用しているイギリス企業は、経済全体における同規模の企業の平均と比較しても、2倍程度の輸出を行っている。

 


調査対象の期間は、1921年から2013年とし、スタンダードがもたらすイギリスの労働生産性への効果について、カギとなる7つのセクター(2)から527企業の回答を得て、インタビューやケーススタディの結果から、計量経済分析の手法を用いて測定しました。

本調査では、イギリスで最も生産性の高いセクターである航空宇宙・防衛が、最も頻繁にスタンダードを使用し、2005年から2014年の間に、経済全体において4.9%の生産性向上しかなかったことに対して、当セクターにおいては、同期間に20.15%も生産性が向上したと報告しています。

製品やサービス品質の評価及び信頼性の向上を通して、スタンダードは市場へのアクセスを開きます。調査結果の分析では、セクター全体で年間3.2%の輸出増加をしていることに対して、飲食料製造セクター単体においては、10%近くの増加がみられるという根拠からも、スタンダードが輸出を左右する鍵となることを示しています。国際貿易を支援するという本役割は、イギリス経済において最大61億ポンドの価値につながります。スタンダードが、透明性を担保し、且つ譲渡可能な知識及び互換性と相互運用性の向上を提供することによって、スタンダードはイノベーションのための触媒であることが示されています。

また、イギリスのビジネス界における527企業の意思決定者による今回の調査で、下記の点が明らかになりました。

  1. 「サプライチェーンにおける活動(サプライヤーの製品及びサービス品質の向上も含む)を改善させることによって、スタンダードは、製品の品質を向上させる」と、70%が回答。
  2. 「スタンダードは、規制に対するコンプライアンスの最適化を行う」と、89%が回答。
  3. 「スタンダードの使用は、自社の評価を高める」と、84%が回答。
  4. 「スタンダードを介することにより、技術的な情報へのアクセスが容易になる」と、54%が回答。
  5. 中規模から大規模の企業については、スタンダードがイギリス及び海外における新しい市場に参入するために役に立つと回答。
  6. 中小企業もまた、生産性の向上、イノベーション及び顧客の増加から利益を得ていると回答。

 

BSI(英国規格協会)国家規格策定部門の最高責任者Scott Steedmanのコメント

「スタンダードが、生産性の向上、輸出の拡大可能性、そしてイギリスのGDP増加の推進力の鍵になっていることは明白です。今回の調査結果は、イギリスにおける異なるサイズ、異なる業界の習慣を分析した個別の調査に基づいたものです。イギリスは、高いパフォーマンスを持つ企業を他から差別化するビジネスや業界に対して、ベストプラクティスとなるスタンダードを形作ることができる世界的なリーダーです。その根拠として、このシビアな経済状況においても、事業継続を望む企業は成長し続け、人材開発を行い、ビジネスの規模においてだけでなく信頼の置けるビジネスパフォーマンスを提供し続けていることからもわかります。」

Centre for Economics and Business Research (Cebr) チーフエコノミックアドバイザー Vicky Pryceのコメント 

「スタンダードは、経済成長を支え、生産性とイノベーションを促進させるためのチャネルを開く上で、重要且つ目に見えない役割を担います。スタンダードは、事業を高いレベルに押し上げ、イノベーションの共有のための機会ともなるにも関わらず、十分に活用されているとは言えない状況です。また、スタンダードは、製品品質の向上からプロセスの効率化、及びサプライチェーンの機能を効果的にするような様々な利益を企業にもたらします。イギリスは、スタンダードの進化過程における各ステージで、世界的にも主役を担っており、競争力が発揮できる業界において今後もこの世界的リーダーのポジションを継続していくことを本報告書において訴えています。」

*  *  *

注:*2013年に規格がGDP成長に対してどれだけ貢献したかについて、2014年の価格にて£換算で示したものです。

1:本調査結果は、スタンダードが生産性成長の後押しに貢献する唯一のものではないことを強調して記しておきます。スタンダードは、教育や技術の革新における向上のような他の要因とともに、共生的で相補的な役割を持ちます。スタンダードは、組織の効率を高め、また貿易を促し、そしてイノベーションを促進することにより、様々なメカニズムを介して生産性の成長をサポートしています。

2:調査はJRAリサーチによって実施されました。今回の調査は、自動車、エネルギー、航空宇宙・防衛、飲食品製造、 ICT 、建設、ライフサイエンスの7つのセクターから合計527の回答を得て実施されました。これらのセクターは、イギリス経済において最もスタンダードが集約するセクターであり、今回の調査において調査対象として選択されました。フィールドワークは、2015年2月から3月に実施されました。尚、調査は電話インタビューを用いて行われました。

 

本報告書は下記のウェブサイトからダウンロードすることができます(英語のみ)

The Economic Contribution of Standards to the UK Economy (PDF)

http://www.bsigroup.com/LocalFiles/en-GB/standards/BSI-standards-research-report-The-Economic-Contribution-of-Standards-to-the-UK-Economy-UK-EN.pdf

…………………………………………………………………………………

Centre for Economics and Business Research(Cebr)

Cebrは、1993年に設立された、イギリスの独立した経済及びビジネスのリサーチコンサルタント会社であり、民間企業や公共団体の経済分析及び経済予測を提供している。

URL: http://www.cebr.com/

…………………………………………………………………………………

BSI(英国規格協会)とBSIグループジャパン株式会社について

BSI(British Standards Institution:英国規格協会)は、1901年の設立以来、世界初の国家規格協会として、そして、ISOの設立メンバーとして活動する、規格策定のプロフェッショナルである。現在、150カ国で64,000組織以上のお客様の活動に貢献している。
BSIが開発した多くのBS規格(英国国家規格)は、ISO9001(品質マネジメントシステム)、ISO14001(環境マネジメントシステム)、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)などのISO規格の原案として採用されており、その実績は世界随一を誇る。
BSIグループジャパンは、1999年に設立されたBSIの日本法人である。
マネジメントシステム・医療機器の認証サービスとトレーニングコースの提供をメインとし、規格開発のサポートを含め規格に関する幅広いサービスを提供している。
マネジメントシステムの認証サービスに関しては、国内に60社以上ある審査機関の中で、最も多くの規格の認証サービスを提供している審査機関の一つであり、数多くの規格の認証件数において国内No.1の実績を誇る、業界をリードする審査機関である。

URL:http://www.bsigroup.com/ja-JP/

BSIジャパンは、日本ならびに世界のお客様に対して、PAS(Publicly Available Specification:公開仕様書)あるいはプライベート規格を策定して発行するサービスを提供します。規格策定サービスの詳細については、下記をご覧ください。

URL: http://www.bsigroup.com/ja-JP/our-services/PAS_standard/

 

■お問い合わせ先

BSIグループジャパン株式会社(英国規格協会)
マーケティング本部
東京都港区北青山2-12-28 青山ビル5階
TEL: 03-6890-1174 FAX: 03-6890-1181