ISO 29990
学習サービスマネジメント

ISO 29990は、学習サービス事業者を対象とした基本的要求事項を規定した規格です。(非公式教育・訓練のための学習サービス − サービス事業者を対象とした基本的要求事項)



ISO 29990 について

少子化の流れから、一人一人の子供にかける教育費は、増加し続けています。また、社会のニーズから、社会人大学を初めとする各種ビジネス関連の学校や教育訓練施設など、社会人向けの教育サービスの種類もますます充実してきています。

このように、学習・教育のサービスについて社会の関心が高まる中、ISO 29990(非公式教育・訓練のための学習サービス − サービス事業者を対象とした基本的要求事項)が2010年9月1日に発行されました。

ISO 29990は、学習塾や予備校、各種専門学校や教育訓練施設などが、受講者のニーズや期待を把握しながら、専門的な学習サービスを提供できるような仕組み(モデル)を確立し、確実に運営していくことを目的としています。


ISO 29991 とは

ISO 29991は、2014年3月にISO(国際標準化機構)より発行された公式教育外の語学学習サービス事業者向けサービス規格です。

本規格は、語学学習サービス市場の透明性及び信頼性の向上、消費者(学習者)の保護、学習者の語学学習の向上を目的として発行されました。

あらゆる規模・種類の語学学習サービスを提供する事業者、団体、協会に適用されます。(教材開発、販売のみの事業者は含まれません。)

ISO 29991は、語学学習ニーズの明確化、語学学習サービスの設計、講師要件、教材の利用可能性、語学学習環境、語学学習のアセスメントと評価、語学学習サービスの販売促進及び広報等についての要求事項が定められています。

近年、国際的に通用する品質保証のための枠組みが各サービスで求められるなか、教育分野においても教育サービス提供機関(学習塾や語学教室など)が社会へ与える影響力が高まり、ISO 29990(非公式教育・訓練における学習サービス - サービス事業者向け基本的要求事項)が2010年発行に至りました。

2020年東京オリンピック・パラリンピックにおいても語学教育サービス市場の拡大にとともに、ISO 29991の市場浸透と拡大が期待されています。


ISO 29990 の要求事項

ISO 29990には、学習プログラムとプロセスに関する要求事項と、学習サービス事業者のマネジメントに関する要求事項が規定されています。
これらの要求事項を満たすことで、提供される学習プログラムの質の管理と財務的リスクも含んだ学習サービス事業者の経営管理を確保することができます。

学習プログラム及びプロセスに関する要求事項

  • 学習ニーズの確定(利用者のニーズ等の把握)
  • 学習サービスの設計(目的・適用範囲の明確化、適切なカリキュラムプランニング)
  • 学習サービスの提供(案内、学習環境)
  • 学習サービス提供に関する学習者からのモニタリング、事業者が行う評価等

学習サービス事業者のマネジメントに関する要求事項

  • 経営管理責任体制の整備
  • 事業計画の作成・記録
  • 予防処置・是正処置の確立
  • 財務管理・リスク管理
  • 人事管理
  • 内部監査等

ISO 29990 の対象

国内においては、下記のような学習サービス事業者の皆様に、ISO 29990の導入を検討いただけます。

  • 学習塾
  • 語学教室(英会話スクールなど)
  • 民間職業訓練機関、教育訓練施設
  • 資格取得を目的とする各種スクール・研修機関
  • 企業内研修を請負う研修事業者
  • 生涯学習を支援する各種講座・教室・セミナー
  • その他、料理教室やゴルフレッスンスクールなど

ISO 29990 のメリット

ISO 29990(非公式教育・訓練のための学習サービス − サービス事業者を対象とした基本的要求事項)の活用で、学習サービス事業者にとって次のようなメリットが享受できます。

  1. マネジメントシステムの運用により、提供する学習サービスの品質向上と継続的改善を実現
  2. 受講者・参加者といった顧客からの信頼度向上
  3. 国際規格に則ったスクールや教育・研修の運営によりグローバル化への対応が可能に(日本国外からの受講生の受け入れなども視野に入れた市場の拡大)
  4. 競合他社との差別化
  5. 組織内での透明性の確保
  6. 従業員のモチベーションの向上

ISO 29990による学習サービスマネジメントシステムの導入で組織や教育機関等が提供する学習サービスの品質の向上をはかり、社会・顧客から、教育訓練機関として、真の信用を得ることができます。

また、組織の運営方針を明確化することで学習サービス事業者のブランドイメージの向上も期待できます。これは、学習サービスに関わる組織にとって、競合事業者との差別化ポイントにもつながり、競争優位を築くこともできます。